1.類似点
・ウェブサイトのパフォーマンスデータを提供
ウェブサイトがどれくらいの人に訪問されているか
どのページが人気か ウェブサイトに関する情報を提供する
・特定のURLに関する情報
個々のウェブページのデータを確認することができる
・デバイスと地域データ
アクセスしているデバイスの種類(PC、スマートフォン等)を得られる
アクセスしている地域の情報を得られる
・検索クエリ(キーワード)の情報
ウェブサイトへの流入に繋がった検索クエリに関する情報を提供する
詳細度やカバー範囲は異なるので、相違点で後述
2.相違点
Google Analytics | Google Search Console | |
目的 | ユーザー行動の分析 | 検索パフォーマンスとインデックス状況の確認 |
利用対象 | サイト訪問後の動きを知りたいとき | 検索流入やSEOの状態を知りたいとき |
検索キーワード | 取得不可 | ユーザーが検索に使ったクエリを確認可能 |
ページビュー数 | 把握可能 | 取得可能(直接的には表示しな) |
ユーザーの行動 | 滞在時間、直帰率、コンバージョンなどの把握可能 | 行動分析はできない |
検索順位 | 取得不可 | 各クエリの平均掲載順位を確認可能 |
インデックス状況 | 取得不可 | クロール状況やエラーも含んで取得可能 |
クリック率(CTR) | 取得不可 | 検索結果に対してのクリック率の取得可能 |
導入方法 | トラッキングコードの設置が必要 | サイトの所有権確認が必要 |
データ取得開始 | 設定後にデータ取得開始 | 設定後にGoogleのクロールによって反映 |
使い方 | コンバージョン率やユーザーの導線を見たい ページごとの滞在時間や離脱率を知りたい | SEOの改善がしたい どんな検索語句でアクセスがあるか知りたい |
3.マトメ
Google Analytics・・・ユーザー分析が得意
「ユーザーがサイトに訪れた後の行動」を深く分析することに特化
誰が、どのように使っているか
Google Search Console・・・検索クエリ分析が得意
「ユーザーがサイトに訪れる前の検索行動」と
「Googleがサイトをどのように評価しているか」を把握することに特化
どうやって検索されているか
4.GAの特徴
ウェブサイトに訪れたユーザーの行動を分析できる
・どのページがよく見られているか
人気のあるコンテンツや、あまり見られていないコンテンツ
・サイト内の導線
サイト内でどのようなページを移動し、どこで離脱しているか
・滞在時間と直帰率
ユーザーがサイトに滞在している時間
最初のページを見ただけでサイトを離れたユーザーの割合
・コンバージョン達成状況
問い合わせ、購入、資料ダウンロードなどのサイトの目標達成状況
・リアルタイムの活動
現在サイトにアクセスしているユーザー数
どのページを見ているか
多角的なトラフィック分析
・流入経路の特定
検索エンジン、SNS、広告、メール、他のウェブサイト
直接アクセス
・ユーザー属性とインタレスト
ユーザーの年齢層、性別、地域、興味関心
5.GSCの特徴
Google検索でどのように表示され、どれくらいの人に見られているか、
技術的な問題がないかを確認する
Google検索での可視性の把握
・検索キーワードの特定
どのようなキーワードでサイトが検索結果に表示され、
クリックされたかを具体的に知ることができる
GAでは「not provided」となることが多いキーワードも
GSCでは確認できることが多い
・インプレッション数とクリック数
検索結果に表示された回数(インプレッション数)と、
実際にクリックされた回数(クリック数)を確認し、
サイトの表示機会とクリック率(CTR)を評価できる
・平均検索順位
特定のキーワードやページの平均検索順位を把握し、
SEO施策の効果を測定できる
技術的なSEO問題の特定と解決
・クロールエラーとインデックス状況
Googleのクローラーがサイトを正しく認識できているか、
ページがGoogleのインデックスに登録されているかを確認できる
エラーがあれば、その原因を特定し、修正できる
・モバイルユーザビリティ
サイトがモバイルデバイスで適切に表示されるかチェックできる
・Core Web Vitals
ページの読み込み速度、インタラクティブ性、視覚的安定性など、
ユーザーエクスペリエンスに関連する重要な指標を確認する
・サイトマップの管理
サイトマップをGoogleに送信し、
新しいコンテンツの迅速なインデックス登録を促す
・手動ペナルティの確認
Googleからスパム行為などで手動ペナルティを受けていないかを確認
6.GAとGSCの使い分け
使い分けと活用方法
SEO対策の入り口としてGSC、詳細分析と改善にGA
GSCで検索パフォーマンスを把握し、SEOの課題を見つける
・キーワードでの表示回数が多いのにクリック率が低いページがある
検索スニペットの改善
・検索順位が急落したページがある
クロールエラーやインデックス問題、コンテンツの劣化を調査
・モバイルユーザビリティに問題があるページ
モバイルフレンドリーなデザイン改善を検討
・Core Web Vitalsの評価が低いページ
ページの表示速度改善に着手
GAでユーザー行動を分析し、コンテンツやサイト構造を改善する
・GSCで流入が多いキーワードで流入したユーザーが、
特定のページで「直帰率が高い」または「滞在時間が短い」場合
そのページのコンテンツ内容やデザインが
ユーザーの期待に応えられていない可能性があるので、
コンテンツのリライトやCTA(行動喚起)の改善を検討
・どの流入経路からのユーザーが最もコンバージョンしている
成果に繋がりやすいチャネルにマーケティング予算を集中
・特定の商品の購入ページまでの導線が複雑
ユーザーフローレポートで確認し、導線の簡素化やナビの導入
コンテンツマーケティングの効果測定
・GSCで執筆した記事がどのようなキーワードで検索され、
どれだけ表示・クリックされているかを確認する
キーワードの適切さやタイトルと説明文の魅力度を評価
・GSCで流入したユーザーが記事を読んだ後、
他の記事を読んだり、サービスページに移動したり、
問い合わせに至ったりするなどの行動を追跡する
記事がエンゲージメントやビジネス目標に貢献しているかの評価
ウェブサイトの健全性監視
・GSCで定期的にクロールエラーやセキュリティ問題がないかを確認
サイトの技術的な健全性を維持する
新しいコンテンツを公開したら、
URL検査ツールでGoogleにインデックス登録をリクエストする
・GAでサイト全体のトラフィック量や直帰率、コンバージョン率など
異常な変動がないかを監視する
急激な変化があれば、GSCのデータと照らし合わせて
原因(例:検索順位の変動、技術的な問題)を特定する
GAとGSCの連携(特にGA4)
・GA4とGSCを連携させることで、
GA4のレポート内でGSCの検索パフォーマンスデータを確認する
・統合的な分析が可能になる
検索クエリとサイト内行動の関連付け
ユーザーが特定の検索クエリで流入した後、
サイト内でどのような行動を取り、
コンバージョンに至ったかを一連の流れで分析できる
・SEO施策の成果の全体像把握
検索順位の上昇(GSC)が、
セッション数増加(GA)やコンバージョン数増加(GA)に
繋がったかを明確に把握し、SEO施策のROI(投資対効果)を測定
Google AnalyticsとGoogle Search Consoleは、
それぞれ異なる視点からウェブサイトのパフォーマンスを評価する
ウェブサイトの目的や現在の課題に応じて両者を適切に使い分け、
さらには連携させて活用する