ビジネス理論(その3)

ジェフリー・ムーアのキャズム理論

 キャズムとは
   岩盤や地表などの大きな裂け目あるいは亀裂のこと
     新製品が普及せず消え去るのはキャズムを飛び越えられなかった


   集積回路の性能は2年で2倍になるは、インテルのゴードン・ムーア

 キャズム理論
   アーリー・アダプターとアーリー・マジョリティの間にキャズムがある
     それを飛び越えるにはホール・プロダクトでニッチ市場を狙い
     そこでナンバー1を目指し、その勢いで周辺市場を攻略する


 解説(その1) エベレット・ロジャーズのイノベーション普及理論
   「イノベーション採用者カテゴリー」といって5段階に分類した
     「平均-標準偏差×2」より左(全体の2.5%)
       イノベーター・・・イノベーションを最も早くに採用する人たち
     「平均-標準偏差×2」より右(全体の13.5%)
       アーリー・アダプター(初期採用者)

         ・・・イノベーションを比較的早期に採用する人たち
     「平均-標準偏差」より右(全体の34%)
       アーリー・マジョリティ(初期多数派)
     「平均」より右(34%)
       レイト・マジョリティ(後期多数派)
     「平均+標準偏差」より右(16%)
       ラガード(遅延者)・・・イノベーションを最も遅れて採用する

 解説(その2) ジェフリー・ムーアのキャズム理論
   イノベーターからアーリー・アダプターに商品が普及すると、

     一時的なブームが巻き起こる
   アーリー・アダプター(初期採用者)はイノベーターよりも採用は遅れるが
     その技術が社会にどういった影響を及ぼすかを鋭く見抜き
     イノベーションを活用することで起こる変革を予見(ビジョナリー)する
   ビジョナリー(初期採用者)と呼ばれる人々は、

     社会で強い影響力を持っている場合が多い
   ビジョナリーにイノベーションが普及すると、

     影響力の強さからメディアの注目を集める
     メディアにそのイノベーションに関する情報が次々と取り上げられる
     これが進展していくと、ブームと呼ぶ現象が起こる
   アーリー・マジョリティ(初期多数派)はそうは動かない
     そもそも多数派はテクノロジー等に興味など無い
       最大の関心事はそれが自分の利益に資するか否か
       工夫して使うほど知識が豊富でないので、

         使い勝手が悪ければ手に取らない
   アーリー・アダプター(初期採用者)と

     アーリー・マジョリティ(初期多数派)の間には
     大きなギャップ(キャズム)が存在する

  解説(その3) キャズムを飛び越える(イノベーションの普及を推進する)
    多数派の一般市場全体を相手にするのではなくニッチ市場を狙う
    次にターゲティングしたニッチ市場にホール・プロダクトを投入する
      顧客のあらゆる要求に応えられる様にプロダクトを仕上げる
    市場でナンバー1の地位を目指す
      多数派はナンバー1が大好きで安心感が得られるモノが好き
    1番という看板でもって周辺市場を攻める

採用者カテゴリー
キャズム