ビジネス理論(その8)

マイケル・ポーターのファイブフォース

 5つの競争要因
   ライバル組織との競争と考え、競争上の環境を5つの要因で考える
     ・競争業者
       競争業者間の敵対関係が強いほど、業界の競争は激しさを増す
         敵対関係を左右する要因があることに留意する
           ライバル企業の数
           類似品の数
           高い固定コスト
           撤退障壁の大きさ(業績が不振でも撤退できない)

     ・新規参入業者
       新規参入の脅威が大きいほど、業界の競争は激しくなる
         参入障壁が低いほど、業界の競争は激しくなる
         参入障壁が低く、撤退障壁が高い業界は、

          構造的に競争が激しくなりやすい

       参入障壁の分かりやすい例
         政府による規制

          事業免許の取得が非常に困難だと新規参入の脅威が高い
         巨額の投資が必要

          最初から巨額の資本が必要、新規参入の脅威が低い
         規模の経済

          コスト競争に陥り、新規参入の脅威が低い

       既存業者からの報復
         団体に加入できなければ事業の継続が困難になる

     ・代替品
       製品やサービスを代替する新たな製品やサービスの登場
         代替品によって、業界の競争環境が大きく変化する
         代替品がどこから登場するのかはなかなか予測が付かない
            業界の外からやってくることが多いので

           業界の外にもアンテナを張り巡らしておく

     ・買い手(顧客)
       業界が作り出す製品やサービスを手にする人々
         売り手との交渉力によって業界の競争を左右する
           買い手の数が少ないと、業界内の企業を競わせて

            価格の安い物を手に入れようとする

     ・供給業者(売り手)
       部品や別のサービスを提供する業者
         買い手との交渉力によって業界の競争を左右する
           売り手の数が少ないと、業界内の競争を激化させる


 ファイブフォースから得られる効果的な戦略
   5つの競争要因ごとに防衛可能な地位を作り出すために、

     攻撃あるいは防御の行動を起こす
     ・業界の競争環境に企業の長所や短所を適合させ、

       最良のポジションをつくる、短期的には重要な行動
     ・競争要因のバランスに努める
     ・変化をうまく利用する
        長期的にはダイナミックな環境変化に対応する

ファイブフォース