ビジネス理論(その9)

エリヤフ・ゴールドラットの制約理論(TOC)

 制約理論(Theory of Constraints/TOC)は制約条件理論と呼ぶこともある
   制約理論は生産管理手法の一つ
   トヨタ生産方式(Toyota Production System/TPS)と同じく有名

 目指は全体最適化
   ボトルネックとは物事のパフォーマンスを決める制約条件のこと
     この制約に着目して改善することで全体のパフォーマンスが向上する

 集中の5段階
   全体最適化を目指す5つのステップ
     ・システムの制約条件を見つける
       どこに制約条件すなわちボトルネックがあるかを特定する
         物理的制約条件
           装置や設備、人的リソースが制約条件になる
         市場の制約条件
           需要や顧客などの市場要因が制約条件になる
             マーケティング政策の変更や

             市場のセグメント化が不可欠になる
         方針の制約条件
           会社の方針や慣習が制約条件になる
             過去に定めた方針やルールが制約条件になる

     ・制約条件を徹底活用する
       制約条件の能力が低下すると、

         全体のパフォーマンス低下に直接影響を及ぼす
            制約条件が持つ可能性を十二分に引き出して、

             無駄な使い方をしない様にする
            ボトルネックのパフォーマンスを、

             それ以上落とさないようにする

     ・制約条件以外のすべてを制約条件に従属させる
       全要素を制約条件に従わせる
         従わずに部分最適化しても全体のパフォーマンスは上がらない
         部分最適化するより他にすべきことがある

     ・制約条件の能力を高める
       現時点では制約条件の能力は最大限引き出されている筈
         さらに制約条件の能力を高める
           制約条件のパフォーマンスを高める
           制約条件のキャパシティの一部を他の非制約条件に

            負担させる 等々

     ・制約条件が解消されたら、惰性を避けて最初に戻る
       引き続き新たな制約条件を特定して、繰り返す

集中の5段階