ビジネス理論(その11)

ジェームズ・コリンズのビジョナリーカンパニー

 超優良企業(visionary company)
   時代を超えて成功し、その地位を維持し、経営手法を見本とされる企業
   共通点として、企業が持つ基本理念が強固で、理念に徹する傾向が強い
     相反することを同時に抱え込みながら、

     双方の機能を発揮させることができる企業

 8つの共通点
   ・利益を超えた基本理念
     単なるお金儲けを超えた価値観と

     目的意識が基本理念に込められている
       お金儲けのことも考えないと、会社は早晩立ち行かなくなるが
       お金儲けはするのだけれど、それ以上に崇高な理想を持つ


     現実的な理想主義
       短期的な利益を手にしながら、長期的な利益をも実現する
         まず利益を超えた理想を掲げる、

           しかし、短期的利益を切り捨てたりはしない
         理想を掲げたそのあとに、

           理想を実現するための利益の重要性を強調する
       だから利益を超えた基本理念がどうしても必要になる

   ・基本理念を維持し、進歩を促す
     基本理念と慣行または行動は別物である
       基本理念は維持するものの時代の変化に応じた進歩を促す行動をとる
       慣行は次々に変わる可能性がある

   ・BHAG(Big Hairy Audacious Goals)を持つ
     大胆な目標を設定しメンバー全員が同じ方向に向かって一歩前に踏み出す
     企業活動を一種の宗教活動や社会運動のようなものと捉えて、
       使命に賛同した人達が集まったコミュニティ(組織)だと捉える

   ・カルトのような文化
     BHAGを目指して遮二無二働くと独特な文化(カルト的)が生まれる

   ・大量に試して、うまくいったものを残す
     目標があいまいで、色々試してみて、たまたまうまくいったことがある

   ・生え抜きの経営陣
     生え抜きの経営者ならば、企業の基本理念が身体に染みついているはず
       基本理念を無暗に変えたりしない
     外部から招聘された経営者は、基本理念と初めて接するわけなので
       基本理念の維持が生え抜きの場合よりも困難になる

   ・決して満足しない
     常に今日より良くなるために明日を生きる

   ・一貫性がある
     基本理念を始まりとする一貫性が、企業の至る所に生きている

陰陽図