1.PDCA サイクル
計画のPDCA
新しいことを行う際に、計画し、実行し、評価し、改善するサイクル
仮説・検証型プロセスを循環させ、マネジメントの品質を高めようという概念
Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(対策・改善)
1950年代、エドワーズ・デミングが提唱したフレームワーク
「改善プロセスのお作法」ともいうべき、基本的なフレームワーク
サイクルであるため
Plan・Do・Check・Actの順にサイクルを一方向に回す
Plan(計画)
目標・目的を設定し、実行計画(アクションプラン)を立案する
闇雲に目標設定をし、過去のやり方を踏襲した計画をではなく、
なぜそのような目標を立てるのか
なぜそのような実行計画を立てるのか
自らの仮説に立脚した論理的なPlanを意識する
Do(実行)
計画を実行に移す
Check(評価)
実行した内容の検証を行う
計画通りに実行できなかった場合、
なぜ計画通りに実行できなかったのか、要因分析を入念に行う
運用する時の課題抽出の際に
定量的なデータだけでなく、定性情報を活用する
Action(改善)
検証結果を受け、今後どのような対策や改善を行っていくかを検討する
Checkで仮説の検証、要因分析がしっかりと行えないと、
誤った対応策を立て失敗することがある
2.SDCA ループ
標準化のSDCA
実行したことを手順化(標準化)し、誰でもできるようにし
教育(実行)し、誰でもできるか評価し、手順を改善するサイクル
仕事のプロセスのムダをなくし、標準化するための手法
作業がしやすくなり、ヒトによるバラつきがなくなるため、
サービスの品質を安定させることができる
Standardize(標準化)、Do(実行)、Check(評価)、Act(更新)
PDCAばかりを続けると、早く効率的にはなるが、改善スピードに限界が出る
うまくいった経験を標準化し、広めていくサイクルのほうが重要
3.OODA ループ
4つのフェーズを繰り返し運用し、
迅速な意思決定や行動を促すためのフレームワーク
Observe(観察)→Orient(状況判断)→Decide(意思決定)→Act(実行)
ループであるため
必要に応じて途中で前の段階に戻ってループから再開したり、
状況に応じて任意の段階からループをリスタートしたりできる
部品製造会社におけるOODAループの具体的な活用例
・Observe(観察)
クライアントの製品需要や、
自社で製造を請け負う部品の受注状況、
社内での生産進捗を調べて把握する
・Orient(状況判断)
現状では受注した部品2000個が、納期までに完成しないと判断
・Decide(意思決定)
24時間体制に変更することに決め、納期をクリアできると確信
【変化】クライアントの製品がヒット、追加受注が発生
・Orient(状況判断)
自社だけでは、これ以上生産数を増やすことができないと判断
・ Decide(意思決定)
他社に外注可能かどうかを確認し、3000個の生産計画に変更
・Act(実行)
他社に生産依頼し、数量・納期をクリア
【ニーズに即対応】高い付加価値を得る
・Orient(状況判断)
先頭に戻って、観察を行う
4.EDM モデル
ITガバナンスの定義
情報システムの企画、開発、保守、運用に関わる
IT マネジメントとそのプロセスに対して
経営陣が評価し、指示し、モニタする
JIS Q 38500 より
評価(Evaluate)、指示(Direct)、モニタ(Monitor)の頭文字
評価とは
現在の情報システムと将来のあるべき姿を比較分析し、
IT マネジメントに期待する効果と必要な資源と
想定されるリスクを見積もる
指示とは
情報システム戦略を実現するため必要な責任と資源を組織へ割り当て
期待する効果の実現と想定されるリスクに対処するよう
IT マネジメントを導く
モニタとは
現在の情報システムについて
情報システム戦略で見積もった効果をどの程度満たしているか、
割り当てた資源をどの程度使用しているか、
想定したリスクの発現状況についての情報を得られるよう、
IT マネジメントを整備すると共に、
IT マネジメントの評価と指示のために必要な情報を収集する